拙ブログを訪れて頂きまして、有難うございます。月に1~2回程の更新を心掛けます。
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( お暇なときに、ケチでもお付けになりながら気分転換程度にお読み頂くのが宜しいかと・・・)
前回の解答解説
次の 2 式を正弦関数のみを用いて表現することを考えてみる。
\[ 2\sin{\alpha} \cos{\alpha} \tag{1} \] \[ 2\sin{\alpha} \cos{\beta} \tag{2} \]
上の 2 式を見て「 そう言えば、正弦関数の加法定理の右辺は正弦関数と余弦関数の積であった 」と、思い出す事が出来れば、解答に大きく近付いている。正弦関数の加法定理の式は次の通りである。
\[ \sin { ( \alpha + \beta ) } = \sin { \alpha } \cos { \beta } + \sin { \beta } \cos { \alpha } \tag{3} \] \[ \sin { ( \alpha - \beta ) } = \sin { \alpha } \cos { \beta } - \sin { \beta } \cos { \alpha } \tag{4} \]
そこで、
( 1 ) 式については、
この ( 3 ) 式で \( \beta \) を \( \alpha \) に置き換え整理すると、
\begin{align} \sin { ( \alpha + \alpha ) } &= \sin { \alpha } \cos {\alpha} + \sin { \alpha } \cos { \alpha } \\ \\ \sin { 2 \alpha } &= 2 \sin { \alpha } \cos { \alpha } \\ \\ \therefore \ 2 \sin { \alpha } \cos { \alpha } &= \sin { 2 \alpha } \tag{5} \end{align}
( 5 ) 式が ( 1 ) 式を正弦関数で表現した式となる。この式は「 倍角の公式 」として高校数学の教科書が掲載していると思う ( 左辺と右辺が逆かもしれないが・・・ 多分、一つ前の式の形で載っていると思う。つまりこの問題は、教科書掲載の「 倍角の公式 」を 「 右辺から左辺へ見る 」問題となる )。
次に、
( 2 ) 式については、
( 3 )、( 4 ) 式の右辺には\( \sin { \alpha } \cos { \beta } \) があるので、( 3 )、( 4 ) 式を辺々加えると、それぞれの右辺 2 項目が異符号同士のために相殺し、\( 2 \sin { \alpha } \cos { \beta } \) が表れる。左辺は正弦関数の和となり、正弦関数のみで表現出来る分けである。これに気付けば、
\begin{align} \sin { ( \alpha + \beta ) } &= \sin { \alpha } \cos { \beta } + \sin { \beta } \cos { \alpha } \\ +)\ \ \ \ \sin { ( \alpha - \beta ) } &= \sin { \alpha } \cos { \beta } - \sin { \beta } \cos { \alpha } \\ \hline \sin { ( \alpha + \beta ) } + \sin { ( \alpha - \beta ) } &= 2 \sin { \alpha } \cos { \beta } \\ \\ \therefore \ 2 \sin { \alpha } \cos { \beta } &= \sin { ( \alpha + \beta ) } + \sin { ( \alpha - \beta ) } \tag{6} \end{align}
ついでに ( 6 ) 式で、\( \alpha = \beta \) であれば、
\[ 2 \sin { \alpha } \cos { \alpha } = \sin { 2 \alpha } \ \ \ \ \ ( \ \because \sin{ 0 } = 0 \ \ ) \]
であり、これは ( 5 ) 式と一致する。( 6 ) 式での特定の状況が ( 5 ) 式という事であるが、当然と言えば当然である ( またまた当たり前であるが「 計算結果に整合性があるな 」という事になる )。
あの「 積 → 和の公式 」じゃないか・・・
( 6 ) 式は三角関数の「 積 → 和 」の公式の一つである。これまで見てきた通り、その「 積 」とは、正弦関数や余弦関数の加法定理に表れる三角関数の積の部分と考えてよい。
更に、「 和 → 積 」の公式の「 和 」の部分は、正弦関数や余弦関数の加法定理の式を辺々加えたり減じたりする左辺の部分である。
この考え方を取っ掛かりとして「 積 → 和 」の公式と「 和 → 積 」の公式を導き出すことは比較的容易と思える。
三角関数の加法定理の「 積 → 和 」の公式と「 和 → 積 」の公式は、高校数学の公式のなかでは比較的紛らわしく、正確に記憶し辛いと思う。
これらの公式は丸暗記すべきでは無い。それよりも正弦関数や余弦関数の加法定理の公式の形こそ記憶に留め、そこからこれらの公式を必要に応じて上記の様に自在に導き出すのが良いと思う。導き出すのに、あまり時間はかからないと思う。
特に記憶力に優れているとか、何故かこれらの公式に限っては労せず完璧に記憶してしまえると言うので無ければ、これらの公式については、その導出の練習を強くお勧めしたい。
今月の問題
以下の問について、三角関数の加法定理を参考に、導出過程も含めて記述せよ。
\begin{align} 問1. &" \sin{x} \sin{y} " について、三角関数の和の形で表現せよ。\\ \\ 問2. &" \cos{x} + \cos{y} " について、三角関数の積の形で表現せよ。 \end{align}
( 2 題しか出題してないが、意欲溢れる閲覧者の方々は、教科書掲載の同様の公式の導出をガンガン行ってみてほしい )
解答解説は次回に掲載予定です。
次回も宜しくお願い致します。
問題その2
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