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( お暇なときに、ケチでもお付けになりながら気分転換程度にお読み頂くのが宜しいかと・・・)
前回の解答解説
次の 2 式について、
\begin{align} & \sin{x} \sin{y} &\tag{1} \\ & \cos{x} + \cos{y} &\tag{2} \end{align}
( 1 ) 式は三角関数の和の式に、( 2 ) 式は三角関数の積の形で表現することを考えてみる。
( 1 ) 式については、
余弦関数の加法定理の公式、
\begin{align} \cos{ ( \alpha + \beta ) } &= \cos{ \alpha } \cos{ \beta } - \sin{ \alpha } \sin{ \beta } \tag{ 3 } \\ \cos{ ( \alpha - \beta ) } &= \cos{ \alpha } \cos{ \beta } + \sin{ \alpha } \sin{ \beta } \tag{ 4 } \end{align}
それぞれの右辺に正弦関数の積が現れていることに気が付けば、
\begin{align} \cos { ( \alpha + \beta ) } &= \cos { \alpha } \cos { \beta } - \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ -)\ \ \cos { ( \alpha - \beta ) } &= \cos { \alpha } \cos { \beta } + \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ \hline \cos { ( \alpha + \beta ) } - \cos { ( \alpha - \beta ) } &= - 2 \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ \\ - 2 \sin { \alpha} \sin { \beta } &= \cos { ( \alpha + \beta ) } - \cos { ( \alpha + \beta ) } \\ \therefore \ \ \sin { \alpha } \sin { \beta } &= -\frac{1}{2} \{ \cos { ( \alpha + \beta ) } - \cos { ( \alpha - \beta ) } \tag{5} \} \end{align}
これで正弦関数の積を三角関数 ( 結果として余弦関数となった ) の和 ( ここでは、差を和としても良いと思う。差とは、負の数との和でもあるからである ) で表現したものとなる。
(この ( 5 ) 式は、所謂、三角関数の「 積 → 和 」の公式の1つである)
(1)式に文字を合わせると、
\[ \sin { x } \sin { y } = -\frac{1}{2} \{ \cos { ( x + y ) } - \cos { ( x - y ) } \} \tag{6} \]
これが求める答えとなる。
こうしてみると「 積 → 和 」の公式の「 積 」は、加法定理の式の右辺に現れている「 積 」の部分であることさえ覚えていれば、この公式の形を記憶してなくても比較的簡単に導出できるとお感じになると思う。
くどい様だが、この公式は丸暗記すべきでは無い。必要に応じて導出するほうが、「 記憶違いの予防 」と「 丸暗記の労力が省ける 」という点でお勧めである。
( 2 ) 式については、
余弦関数の和の形をしている。これは、余弦関数の加法定理の式である(3)、(4)式を辺々加えたときの左辺が相当する。また、右辺同士の演算結果が積の形として現れる。辺々加えると、
\begin{align} \cos { ( \alpha + \beta ) } &= \cos { \alpha } \cos { \beta } - \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ +)\ \ \ \ \cos { ( \alpha - \beta ) } &= \cos { \alpha } \cos { \beta } + \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ \hline \cos { ( \alpha + \beta ) } + \cos { ( \alpha - \beta ) } &= 2 \cos { \alpha } \cos { \beta } \tag{7} \end{align}
(2)式と(7)式を比較してみると、これで左辺は余弦関数の和で、右辺は三角関数の積(結果的に余弦関数の積となった)となっている。式の形はこれで良い。
あとは、(7)式の文字を(2)式に合わせると答えとなる。
そのために、左辺で
\begin{align}
\alpha + \beta &= x \tag{8} \\
\alpha - \beta &= y \tag{9} \
\end{align}
とし、右辺の \( \alpha \) と \( \beta \) も \( x, \ y \) で表現することにする。そのために(8)式と( 9 )式を連立して \( \alpha \) と \( \beta \) について解いてみると( つまり、連立方程式を解くわけである )、
\begin{align}
\alpha &= \frac{ x+ y }{ 2 } \tag{10} \\ \\
\beta &= \frac{ x - y }{ 2 } \tag{11}
\end{align}
となる。
(8)~(11)式を(7)式に代入して、
\[ \cos { x } + \cos { y } = 2 \cos { \frac{ x+ y }{ 2 } } \cos { \frac{ x - y }{ 2 } } \tag{12} \]
(12)式が(2)式の三角関数の積での表現である。
実はこの ( 12 ) 式が、所謂、三角関数の「 和 → 積 」の公式の1つである。 恐らく教科書や公式集は、この形で掲載していると思う。
しつこい様だが、この公式は丸暗記すべきでは無い。記憶すべきは加法定理の式のみで、「積 → 和 」「 和 → 積 」の公式は、必要に応じて導出するほうが「 記憶違いの予防 」と「 丸暗記の労力が省ける 」という点でお勧めである。
今月の問題
次の2式、 \[ \sin{x} + \cos{x} \tag{1} \] \[ \sin{x} + \cos{y} \tag{2} \] について「 これらも( 三角関数の )和の形をしているな 」という事にもなろう。検討せよ。
(解答解説は次回に掲載予定です)
「くどい、しつこい」 と、言われながらも書いております( そうなり過ぎ無い様にせねば。なり過ぎているとお感じになりましたら、是非とも苦情をお寄せ下さい。本当に下さい。下さるものは何でも良いのです。冗談です )。次回も宜しくお願い致します。
問題その2
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