高校数学1ミリメートル

大方は教科書に書いてあることを、1mmだけ私流に述べているつもりの、1mm だけ役に立つかもしれない高校数学ブログ。クイズや練習問題有り ( 誤植も有り? )

Vol.26 この因数分解、どうしてくれようか!?

 今回は、以下の式を因数分解する過程での(余計な?)解説を致しております。

\[ ( m + 1 )( m + 2 )( m + 3 )( m + 4 ) - 3 \]

 宜しくお願い致します。


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前回の問題の( 私の )解答解説

 「以下の(1)の様な式が整式の積の形であると助かるのだが \( \cdots \) 」 \[ ( m + 1 )( m + 2 )( m + 3 )( m + 4 ) - 3 \tag{1} \]  と思う様な状況が、これからもあるかもしれない。そんなことを考えてみながら出題してみた。

 さて、この(1)式を因数分解(つまり、多項式の積の形にすること)するべく展開し、文字 \(m\) について(降べきの順に) 整理すると、4次式になるのは自明だ。その状況で公式に当てはめたり、因数定理を用いようとしても(私には)どうにも難しそうだ。

 何か使えそうなパターンは無いものか?と思いつつ、一気に全て展開せずに、積の組み合わせを考えて部分的に展開をしてみると、

 \( ( m + 1 )( m + 2 )( m + 3 )( m + 4 ) \) の部分について、\( ( m+1 ) \) と \( ( m+4 ) \) との積が 、

\[ ( m + 1 )( m + 4 ) = m^2 + 5m + 4 \] 同様に、
\[ ( m + 2 )( m + 3 ) = m^2 + 5m + 6 \] よって、 \[ ( m + 1 )( m + 2 )( m + 3 )( m + 4 ) = ( m^2 + 5m + 4 )( m^2 + 5m + 6 ) \tag{2}\]
(2)式右辺の双方の括弧の中に同じパターン \( m^2 + 5m \) が表れた。これを文字 \( t \) で置き換え、\( t = m^2 + 5m \) として、 (1)式を書き直すと、

\[ ( t + 4 )( t + 6 ) -3 \tag{3} \]
となる。この(3)式を展開、整理してみると「これなら因数分解できそうだ!」と云う分けである。最後に忘れずに、 自分で導入した \(t\) を \( m^2 + 5m \) に戻して、因数分解完成となる。一連の運算は、

\begin{align} &\ ( m + 1 )( m + 2 )( m + 3 )( m + 4 ) - 3 & \\ \\ =&\ ( m^2 + 5m + 4 )( m^2 + 5m + 6 ) -3 \\ \\ =&\ ( t + 4 )( t + 6 ) - 3 \\ \\ =&\ t^2 + 10t + 24 - 3 \\ \\ =&\ t^2 + 10t + 21 \\ \\ =&\ ( t + 3 )( t + 7 ) \\ \\ =&\ ( m^2 + 5m + 3 )( m^2 + 5m + 7 ) \end{align}
\[ \therefore \ \ \ ( m + 1 )( m + 2 )( m + 3 )( m + 4 ) - 3 = ( m^2 + 5m + 3 )( m^2 + 5m + 7 ) \tag{4} \]


 (4)式の右辺は、有理数係数の範囲ではこれ以上因数分解できない。よって、これが因数分解の結果となる。


 因数分解とは、ザックリ言うと、整式を多項式の積の形にすることである。何でそうするかというと、例えば、そうする事で 元の式について分かり易くなる事があったり、その後の運算に都合がよかったりするからである。

 習い始めの時は、生徒はほとんどそれを知らされずに、ひたすら公式と定石を覚えさせられ、因数分解の問題演習をさせられ、 取り敢えず定期テストで高得点を要求される。

 その後、数学の学習が進むにつれて生徒自身が「なるほど、こういう場面で必要なのか」と納得していくようになる。 やがて「ここでこの式が因数分解できると良いのだが」と思う場面が出てきたりする(私の場合がそうである)。

 そう思う様になる迄は「何でこんな面倒で無味乾燥な事をしなければならないのか」「やっておれん」という心境でいる かもしれない(実は私がそうだった)。

 一方で、履修中や履修したてであっても「一流大学、高級官僚への道は因数分解にあり」等の動機で、とことん意欲的に 取り組み、極める人もいるかもしれない。また、因数分解自体に大変な興味を抱いてしまう人も居られるかもしれない (世間は広いという意味で)。

 色々と考えてしまうが、その数学的有用性など考えずに「思考力や記憶力の鍛錬という事で、数学として因数分解で完結しても 良いかもしれない」とも思う。それはそれで脳トレや、更には、忍耐力の養成にも役立つことと思う(そうしてみたいと 思う人にとってはの話だが)。

 その延長線上に「因数分解世界選手権」や「因数分解オリンピック」等々、そんなのがあっても楽しいかもしれない (悪のりか?)。

 あれこれ考えてしまい、今夜も眠れない。


今月の問題

 トランプ52枚の中から1枚を取り出したとき、それがハートである確率 \( \mathrm{P} \) を求めるため (ハートマークのカードは13枚あるので)以下の様に立式したのだが・・・ \[ \mathrm{P} = \frac{ {}_{52} \mathrm{C} _{13} }{ {}_{52} \mathrm{C} _{1} } \]  このことについて検討せよ。

 (この場合、別にトランプのマーク等何でも良いのですが、一小市民としては、バレンタインデーが近いので 「ハート」としてみました。「チョコレート等欲しくはない」と強がっている今日この頃です。

 (しまった、また余計なことを言ってしまった。本当に余計なことを言ってしまった

 解答解説は次回に掲載予定です。


 次回も宜しくお願い致します。


問題その2

 休憩しましょう。


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 ( 私の場合特に、画数の多い漢字や、数式記法にある添え字等の小さな文字を書くときに備えて細字のペン先を選びました )


 私の万年筆を使う楽しみの一つは、コンバーターを使ってのインク吸引作業なのです。これがあるから万年筆を使って いると言っても良いかもしれない位なのです。パイロット万年筆のコンバーターではスクリュー吸引式の CON-40 が、吸引 できる容量は少な目なのですが、回転式吸引の操作がとてもやりやすくて、今のところ私のお気に入りです。既にご愛用の 方も、スペアにどうぞ。

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Vol.25 内積1ミリメートル

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前回の問題の( 私の )解答解説


\( \vec{a} = ( a_1,\ a_2 ) ,\ \vec{ e_1 } = ( 1,\ 0 ) ,\vec{ e_2 } = ( 0,\ 1) \) のとき、

問題 (1) \( \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_1 } \) について、 \begin{align} \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_1 } &= |\vec{ e_1 }| |\vec{ e_1 }| \cos{0} \\ &= |\vec{ e_1 }|^2 \\ &= 1 \\ ( \because\ |\vec{ e_1 }| &= 1,\ \cos{0} = 1 ) \\ \\ \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_1 } &= ( 1, 0 ) \cdot ( 1, 0 ) \\ &=1 \cdot 1 + 0 \cdot 0 \\ &= 1 \end{align} (ベクトルの自身との内積は、そのベクトルの大きさ(絶対値)の2乗となる。成分による内積の計算では三平方の定理によってそれが分かる)


問題(2)\( \vec{ e_2 } \cdot \vec{ e_2 } \) については、問題(1)と同様に、 \begin{align} \vec{ e_2 } \cdot \vec{ e_2 } &= |\vec{ e_2 }| |\vec{ e_2 }| \cos{0} \\ &= |\vec{ e_2 }|^2 \\ &= 1 \\ ( \because\ |\vec{ e_2 }| &= 1,\ \cos{0} = 1 ) \\ \\ \vec{ e_2 } \cdot \vec{ e_2 } &= ( 0, 1 ) \cdot ( 0, 1 ) \\ &=0 \cdot 0 + 1 \cdot 1 \\ &= 1 \end{align}


問題(3)\( \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_2 } \) について、 \begin{align} \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_2 } &= |\vec{ e_1 }| |\vec{ e_2 }| \cos{ \frac{ \pi }{ 2 } } \\ &= 0 \ \ \ \ \ (\ \because\ \cos{ \frac{ \pi }{ 2 } } = 0\ ) \\ \\ \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_2 } &= ( 1, 0 ) \cdot ( 0, 1 ) \\ &=1 \cdot 0 + 0 \cdot 1 \\ &= 0 \end{align} (これらは「ベクトルが直交 \(\Leftrightarrow\) 内積が0」であることも示している。)


問題(4)\( \vec{ a } \cdot \vec{ e_1 } \) について、\( \vec{ a } \) と \( \vec{ e_1 } \) のなす角を \( \theta \) とすると、 \begin{align} \vec{ a } \cdot \vec{ e_1 } &= |\vec{ a }| |\vec{ e_1 }| \cos{ \theta } \\ &= | \vec{ a } | \cdot 1 \cdot \cos{ \theta } \\ &= | \vec{ a } | \cos{ \theta }\\ \\ \vec{ a } \cdot \vec{ e_1 } &= ( a_1,\ a_2 ) \cdot ( 1, 0 ) \\ &=a_1 \cdot 1 + a_2 \cdot 0 \\ &= a_1 \end{align} (これらは、\( \vec{a} \) の \( \vec{ e_1 } \) 方向成分を示している)


問題(5)\( \vec{ a } \cdot \vec{ e_2 } \) について、\( \vec{ a } \) と \( \vec{ e_2 } \) のなす角を \( \theta \) とすると、 \begin{align} \vec{ a } \cdot \vec{ e_2 } &= |\vec{ a }| |\vec{ e_2 }| \cos{ \theta } \\ &= | \vec{ a } | \cdot 1 \cdot \cos{ \theta } \\ &= | \vec{ a } | \cos{ \theta }\\ \\ \vec{ a } \cdot \vec{ e_2 } &= ( a_1,\ a_2 ) \cdot ( 0, 1 ) \\ &=a_1 \cdot 0 + a_2 \cdot 1 \\ &= a_2 \end{align} (これらは、\( \vec{a} \) の \( \vec{ e_2 } \) 方向成分を示している)


問題 (6) \( \vec{ a } \cdot \vec{ a } \) について、 \begin{align} \vec{ a } \cdot \vec{ a } &= |\vec{ a }| |\vec{ a }| \cos{0} \\ &= |\vec{ a }|^2 \ \ \ ( \because\ \cos{0} = 1 ) \\ \\ \vec{ a } \cdot \vec{ a } &= ( a_1,\ a_2 ) \cdot ( a_1,\ a_2 ) \\ &=a_1^2 + a_2^2 \end{align} (ベクトルの自身との内積は、そのベクトルの大きさ(絶対値)の2乗となる。成分による内積の計算では三平方の定理によってそれが分かる)


 因みに、ベクトル同士の演算で内積を意味する \( "\cdot" \) を \( "\times" \) と混同してはいけない。 どちらも同じでは無いかとお考えになる方も居られるかもしれないが、例えば、 \( \vec{a} \cdot \vec{b}\) と \( \vec{a} \times \vec{b} \) では全く意味合いが異なる。

 \("\times"\) は、ベクトル同士の演算では「外積」というもので、今のところ高校数学の履修範囲外のようだ(老婆心ながら、申し上げたく思う)。


 余談だが、(これは化学の話なのだが)中学生の時に理科の授業で私がノートに以下の様な式、  \[ 2H_{2} + O_2 = 2H_{2} O\]  を書いたとき、理科の担当教師が、「それではいけない。こう書くなら熱の出入りを書き加えなくてはならない」 とし、(水素が酸素と反応して水が生成する化学反応式は)次の様に(つまり、中学理科の教科書にあるように)、  \[ 2H_{2} + O_2 \rightarrow 2H_{2} O\]  と、書くように指摘を受けた鮮明な記憶がある。\("\rightarrow"\) と \("="\) について、 どちらも同じでは無いかとお考えになる方も居られるかもしれないが、両者は意味合いが異なる(と述べるに止め ようと思う)。

 そんなことを思い出すと、私は色々な意味で面倒な生徒だったかもしれないが、私にかかわった教師の方々には 良く指導をして頂いたと思う事が、しばしばある。


 今回の私の解答解説に付け加えるなら、数学の苦手な人や学ぶ機会の無かった人に数学を説明するなら、ある程度数学ができる人にとっては 馬鹿馬鹿しい程に簡単な例や極端な例を挙げて説明することが効果的と思います。

 そういった例題を手を動かして実際に計算することで養われる理解や感覚と言ったものがあると思うのです(私の個人的な考えです)。これからも 拙ブログでは、こうした動機からなる出題の機会が多くなると思います。

 上に挙げた記載は、その一例です。


今月の問題

 「以下の式を因数分解せよ」とは、少しばかり意地悪な出題かもしれないが、解いてみて頂きたく思う。 \[ ( m + 1 )( m + 2 )( m + 3 )( m + 4 ) - 3 \]
(解答解説は次回に掲載予定です)


 記念すべき(?)25稿目が、またしても手抜き解説と手抜き出題に見えてしまうかもしれなく「お前、やる気あるのか?」 とか言われそうで恐い。いやいや、 一所懸命に書いております。

 次回も宜しくお願い致します。


問題その2

 休憩しましょう。


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Vol.24 何時も何と無く使っているのだけれど~~~~ベクトル編~~その1~~

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前回の問題の( 私の )解答解説

\[ \vec{a}=(a_1,\ a_2),\ \vec{b}=(b_1,\ b_2)\ のとき、\ \vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1 + a_2b_2 \tag{1} \] この(1)の導出について説明するために、ベクトルの内積の定義は、 \( \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \beta } = | \vec{ \alpha } | | \vec{ \beta }| \cos{\theta} \ \ ( = \vec{ \beta } \cdot \vec{ \alpha} ) \) ( 但し、\( \theta \) は \( \vec{ \alpha} \) と \( \vec{ \beta } \) のなす角で \( 0 \leqq \theta \leqq \pi \) )とし、次の公式(2)を仮定しようと思う。
\[ \vec{ \alpha} \cdot ( \vec{ \beta } + \vec { \gamma } ) = \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \beta } + \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \gamma } \tag{2} \] これは、ベクトルの内積に関する分配法則というべきものである(この公式の説明は後述する)。また、(2)式より、次の事が言える。 \begin{align} & ( \vec{ \alpha } + \vec{ \beta } ) \cdot ( \vec { \gamma } + \vec{ \delta } ) \\ = & ( \vec{ \alpha } + \vec{ \beta } ) \cdot \vec { \gamma } + ( \vec{ \alpha} + \vec{ \beta } ) \cdot \vec{ \delta } \\ = & \vec{ \alpha } \cdot \vec { \gamma } + \vec{ \beta} \cdot \vec { \gamma } + \vec{ \alpha} \cdot \vec{ \delta } + \vec{ \beta } \cdot \vec{ \delta } \end{align}  更に、直交座標系での単位ベクトル \( \vec{e_1} = ( 1,\ 0 ),\ \vec{e_2} = ( 0,\ 1 ) \) を導入すると、(1)式の左辺は、

\begin{align} \vec{a} \cdot \vec{b} &= ( a_1\vec{e_1} + a_2\vec{e_2} ) \cdot ( b_1\vec{e_1} + b_2\vec{e_2} )\\ &= a_1b_1( \vec{e_1} \cdot \vec{e_1} ) + a_1b_2 ( \vec{e_1} \cdot \vec{e_2} ) + a_2b_1 ( \vec {e_2} \cdot \vec{e_1} ) + a_2b_2 ( \vec{e_2} \cdot \vec{e_2} )\\ &= a_1b_1 ( \vec{e_1} \cdot \vec{e_1} ) + a_2b_2 ( \vec{e_2} \cdot \vec{e_2} ) \ \ \ ( \because \ \ \vec{e_1} \cdot \vec{e_2} = | \vec{e_1}| | \vec{e_2} | \cos{ \frac{ \pi }{ 2 } } = 0 ) \\ &= a_1b_1 + a_2b_2 \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ ( \because \ \ \vec{e_i} \cdot \vec{e_i} = | \vec{e_i}| | \vec{e_i} | \cos{ 0 } = 1 ) \end{align} \[ \therefore \ \vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1 + a_2b_2 \tag{1} \]


 ところで、この(1)式の導出にあたっては、次の(2)式を仮定していた。その(2)式が成立する分けを説明しようと思う。 \[ \vec{ \alpha} \cdot ( \vec{ \beta } + \vec { \gamma } ) = \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \beta } + \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \gamma } \tag{2} \] (2)式の左辺は、内積の定義により、\( \vec{ \alpha} \) と \( ( \vec{ \beta } + \vec { \gamma } ) \) とで為す角を \( \theta \) とすると、次のように書ける。 \[ \vec{ \alpha} \cdot ( \vec{ \beta } + \vec { \gamma } ) = | \vec{ \alpha} | \ | \vec{ \beta } + \vec { \gamma } | \ \cos{\theta} \tag{3}\]  (2)式の右辺については同様に、 \( \vec{\alpha} \) と \( \vec{\beta} \) とで為す角を \( B \)、\( \vec{\alpha} \) と \( \vec{\gamma} \) とで為す角を \( C \) とすると、 次のように書ける。 \begin{align} \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \beta } + \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \gamma } &= | \vec{ \alpha } | \ | \vec{ \beta } | \ \cos{B} + | \vec{ \alpha } | \ | \vec{ \gamma } | \ \cos{C } \\ &= | \vec{ \alpha } | \ ( \ | \vec{ \beta } | \ \cos{B} + | \vec{ \gamma } | \ \cos{C } \ ) \tag{4} \end{align}

ここで、(3)式右辺にある \[ | \vec{ \beta } + \vec { \gamma } | \ \cos{\theta} \tag{5} \] と 、(4)式右辺にある \[ | \vec{ \beta } | \ \cos{B} + | \vec{ \gamma } | \ \cos{C } \tag{6} \] について、(5)式 は、\( \vec{ \beta } + \vec { \gamma } \) の \( \vec{\alpha} \) 方向の成分(の大きさ)と言うべきもので、 (6)式もやはり、\( \vec{ \beta } \) の \( \vec{\alpha} \) 方向の成分(の大きさ)と \( \vec{ \gamma } \) の \( \vec{\alpha} \) 方向の成分(の大きさ) との和であり、両者は等しい。

(この事については、その作図を思い浮かべて頂けると、或いは、実際に作図頂けると分かり易いかもしれない)

よって、 \[ | \vec{ \beta } + \vec { \gamma } | \ \cos{\theta} = | \vec{ \beta } | \ \cos{B} + | \vec{ \gamma } | \ \cos{C } \tag{7} \] (3)式、(4)式、(7)式より、 \[ \vec{ \alpha} \cdot ( \vec{ \beta } + \vec { \gamma } ) = \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \beta } + \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \gamma } \tag{2} \]


今月の問題

 以下の出題が、ベクトルの内積と云うものに親しむためにお役に立つかどうかは怪しいかもしれないが、出題してみようと思う( 頭の体操か?それとも目の検査か?冗談です )。

 問題 \( \vec{a} = ( a_1,\ a_2 ) ,\ \vec{ e_1 } = ( 1,\ 0 ) ,\vec{ e_2 } = ( 0,\ 1) \) のとき、以下の(1)~(6)について、

\begin{align} &(1)\ \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_1 }\\ &(2)\ \vec{ e_2 } \cdot \vec{ e_2 }\\ &(3)\ \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_2 }\\ &(4)\ \vec{ a } \cdot \vec{ e_1 }\\ &(5)\ \vec{ a } \cdot \vec{ e_2 }\\ &(6)\ \vec{ a } \cdot \vec{ a } \end{align} 次に示すベクトルの内積の定義や公式の双方を用いて比較検討せよ。 \begin{align} &\vec{ \alpha } \cdot \vec{ \beta } = | \vec{ \alpha } | | \vec{ \beta }| \cos{\theta}\ ( 但し、\theta\ は\ \vec{ \alpha} \ と \ \vec{ \beta }\ のなす角で\ 0 \leqq \theta \leqq \pi )\\ &\vec{ \alpha }=( \alpha_1,\ \alpha_2),\ \vec{ \beta }=( \beta_1,\ \beta_2)\ のとき、\ \vec{ \alpha } \cdot \vec{ \beta } = \alpha_1 \beta_1 + \alpha_2 \beta_2 \end{align}
(解答解説は次回に掲載予定です)


 この様な御時世ですが、皆さん、どうぞ心穏やかな良いお年を。私も良い年を迎えたく思います。

 次回も宜しくお願い致します。


問題その2

 休憩しましょう。


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Vol.23 こんな公式記憶する気になれん!?~~~~三角関数編~~その3~~

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前回の解答解説

 これ迄の事を踏まえて、次の 2 式について検討してみる。


\begin{align} & \sin{x} + \cos{x} &\tag{1} \\ \\ & \sin{x} + \cos{y} &\tag{2} \end{align}


 両式共に他の表現を考えてみる。

( 1 ) 式については、

 このブログの Vol.8 と Vol.9 を参照されたし ( カテゴリーは「三角関数」)。

( 2 ) 式については、

 三角関数の加法定理の「和 → 積」の公式は、異種の三角関数同士の和(差)について、高校数学の教科書は (多分)公式としては掲載していないように思う。

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--- 参考 ---

 「積 → 和」の公式なら、正弦関数と余弦関数の積を三角関数の和にする公式がある。何故、「積 → 和」 の公式の「積」に 異種の三角関数同士の積があり、「和 → 積」の公式の「和」には同種の三角関数同士しか、公式として扱っていないのか? それら公式の導出過程を見られたし。

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 そこで取り敢えず、(2)の様な正弦関数と余弦関数の和を、「和 → 積」の公式の導出方法を参考にして 計算を進めてみることにする。

 加法定理の公式が使えるように、\(\sin{x}\) と \(\cos{y}\) で、\(x=\alpha+\beta,\ y=\alpha-\beta\) とおき、 以下の様にすると、

\begin{align} \sin{ ( \alpha + \beta ) } =&\ \sin{ \alpha } \cos{ \beta } + \sin{ \beta } \cos{ \alpha } \\ + )\ \ \cos{ ( \alpha - \beta ) } =&\ \cos{ \alpha } \cos{ \beta } + \sin{ \alpha } \sin{ \beta } \\ \hline \sin{ ( \alpha + \beta ) } + \cos{ ( \alpha - \beta ) } =&\ \ \ \ \ \sin{ \alpha } \cos{ \beta } + \sin{ \beta } \cos{ \alpha } \\ &\ + \cos{ \alpha } \cos{ \beta } + \sin{ \alpha } \sin{ \beta } \\ =&\ ( \sin{ \alpha } + \cos{ \alpha })\ ( \sin{ \beta } + \cos{ \beta } ) \tag{3} \end{align}

 (3)式の、結果を因数分解するところ迄一気に書いた。すると、その括弧のなかが更に整理できそうで、 それには(1)式が参考になりそうだ。

 つまり、このブログの Vol.8 と Vol.9 を是非是非参照されたし (カテゴリーは「三角関数」)。

 ( 手抜きの様な記載で恐縮です。最近冬支度で忙しいもので、ついつい・・・ )

 それを行うと(3)式の右辺は、以下の様になる。

\begin{align} ( \sin{ \alpha } + \cos{ \alpha })\ ( \sin{ \beta } + \cos{ \beta } ) = &\ \sqrt{2} \sin{ ( \alpha + \frac{\pi}{4} ) } \ \sqrt{2} \sin{ ( \beta + \frac{\pi}{4} ) } \\ =&\ 2\ \sin{ ( \alpha + \frac{\pi}{4} ) } \ \sin{ ( \beta + \frac{\pi}{4} ) } \tag{4} \\ \end{align}

 等式(3)を振り返れば、 \[ \sin{ ( \alpha + \beta ) } + \cos{ ( \alpha - \beta ) } =\ 2\ \sin{ ( \alpha + \frac{\pi}{4} ) } \ \sin{ ( \beta + \frac{\pi}{4} ) } \tag{5} \]

 これで、「和 → 積」の公式に、正弦関数と余弦関数の和についての公式があるとすると、それは正弦関数同士の積で表現できることが分かった。(5)式がそれを示している。

 (5)式の文字を(2)式に合わせてみよう。(2)式について、冒頭で \(x=\alpha+\beta,\ y=\alpha-\beta\) としていたので、これら 2 式を連立して、\( \alpha,\ \beta\) を \(x,\ y\) で表現すると、
\[ \displaystyle{ \alpha = \frac{x+y}{2},\ \beta = \frac{x-y}{2} } \] であるので、これらを(5)式に代入すると以下の様になる。これを(2)式についての「私の」検討結果としようと思う。

\[ \sin{ x } + \cos{ y } =\ 2\ \sin{ ( \frac{x+y}{2} + \frac{\pi}{4} ) } \ \sin{ ( \frac{x-y}{2} + \frac{\pi}{4} ) } \tag{6} \]

 三角関数の加法定理の話題はこの辺りにして、来月は次の話題にしようと思う。


今月の問題

 以下の公式を何気なく使っている人は結構多いかもしれない。しかし、なぜこのような計算になるのだろうか?この「ベクトルの内積の公式」を導出せよ。
\[ \displaystyle{ \vec{a}=(a_1,\ a_2),\ \vec{b}=(b_1,\ b_2)\ のとき、\ \vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1 + a_2b_2 }\]
 (解答解説は次回に掲載予定です)


 冬支度等などに思案の毎日であります( あまり進んでいませんが )。寒くなってきました。閲覧下さる皆様には、どうか風邪など召さぬように。 私も気を付けます。

   次回も宜しくお願い致します。

 ( 南半球の皆様には夏が来ますね )


問題その2

 休憩しましょう。


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 拙ブログ 「更新は月曜の夕方」「 自然観察1ミリメートル 」は、2022年10月20日公開の新ブログ、

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Vol.22 こんな公式記憶する気になれん!?~~~~三角関数編~~その2~~

 拙ブログを訪れて頂きまして、有難うございます。月に1~2回程の更新を心掛けます。

 御閲覧頂くに当たりましては、このリンク先ページの御一読をお願い致します

( お暇なときに、ケチでもお付けになりながら気分転換程度にお読み頂くのが宜しいかと・・・)


前回の解答解説

 次の 2 式について、

\begin{align} & \sin{x} \sin{y} &\tag{1} \\ & \cos{x} + \cos{y} &\tag{2} \end{align}

 ( 1 ) 式は三角関数の和の式に、( 2 ) 式は三角関数の積の形で表現することを考えてみる。

( 1 ) 式については、

 余弦関数の加法定理の公式、

\begin{align} \cos{ ( \alpha + \beta ) } &= \cos{ \alpha } \cos{ \beta } - \sin{ \alpha } \sin{ \beta } \tag{ 3 } \\ \cos{ ( \alpha - \beta ) } &= \cos{ \alpha } \cos{ \beta } + \sin{ \alpha } \sin{ \beta } \tag{ 4 } \end{align}

それぞれの右辺に正弦関数の積が現れていることに気が付けば、

\begin{align} \cos { ( \alpha + \beta ) } &= \cos { \alpha } \cos { \beta } - \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ -)\ \ \cos { ( \alpha - \beta ) } &= \cos { \alpha } \cos { \beta } + \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ \hline \cos { ( \alpha + \beta ) } - \cos { ( \alpha - \beta ) } &= - 2 \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ \\ - 2 \sin { \alpha} \sin { \beta } &= \cos { ( \alpha + \beta ) } - \cos { ( \alpha + \beta ) } \\ \therefore \ \ \sin { \alpha } \sin { \beta } &= -\frac{1}{2} \{ \cos { ( \alpha + \beta ) } - \cos { ( \alpha - \beta ) } \tag{5} \} \end{align}

 これで正弦関数の積を三角関数 ( 結果として余弦関数となった ) の和 ( ここでは、差を和としても良いと思う。差とは、負の数との和でもあるからである ) で表現したものとなる。
(この ( 5 ) 式は、所謂、三角関数の「 積 → 和 」の公式の1つである)

(1)式に文字を合わせると、

\[ \sin { x } \sin { y } = -\frac{1}{2} \{ \cos { ( x + y ) } - \cos { ( x - y ) } \} \tag{6} \]

これが求める答えとなる。

 こうしてみると「 積 → 和 」の公式の「 積 」は、加法定理の式の右辺に現れている「 積 」の部分であることさえ覚えていれば、この公式の形を記憶してなくても比較的簡単に導出できるとお感じになると思う。

 くどい様だが、この公式は丸暗記すべきでは無い。必要に応じて導出するほうが、「 記憶違いの予防 」と「 丸暗記の労力が省ける 」という点でお勧めである。

( 2 ) 式については、

 余弦関数の和の形をしている。これは、余弦関数の加法定理の式である(3)、(4)式を辺々加えたときの左辺が相当する。また、右辺同士の演算結果が積の形として現れる。辺々加えると、

\begin{align} \cos { ( \alpha + \beta ) } &= \cos { \alpha } \cos { \beta } - \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ +)\ \ \ \ \cos { ( \alpha - \beta ) } &= \cos { \alpha } \cos { \beta } + \sin { \alpha } \sin { \beta } \\ \hline \cos { ( \alpha + \beta ) } + \cos { ( \alpha - \beta ) } &= 2 \cos { \alpha } \cos { \beta } \tag{7} \end{align}

(2)式と(7)式を比較してみると、これで左辺は余弦関数の和で、右辺は三角関数の積(結果的に余弦関数の積となった)となっている。式の形はこれで良い。

あとは、(7)式の文字を(2)式に合わせると答えとなる。

そのために、左辺で
\begin{align} \alpha + \beta &= x \tag{8} \\ \alpha - \beta &= y \tag{9} \ \end{align} とし、右辺の \( \alpha \) と \( \beta \) も \( x, \ y \) で表現することにする。そのために(8)式と( 9 )式を連立して \( \alpha \) と \( \beta \) について解いてみると( つまり、連立方程式を解くわけである )、
\begin{align} \alpha &= \frac{ x+ y }{ 2 } \tag{10} \\ \\ \beta &= \frac{ x - y }{ 2 } \tag{11} \end{align} となる。

(8)~(11)式を(7)式に代入して、

\[ \cos { x } + \cos { y } = 2 \cos { \frac{ x+ y }{ 2 } } \cos { \frac{ x - y }{ 2 } } \tag{12} \]

(12)式が(2)式の三角関数の積での表現である。

 実はこの ( 12 ) 式が、所謂、三角関数の「 和 → 積 」の公式の1つである。 恐らく教科書や公式集は、この形で掲載していると思う。

 しつこい様だが、この公式は丸暗記すべきでは無い。記憶すべきは加法定理の式のみで、「積 → 和 」「 和 → 積 」の公式は、必要に応じて導出するほうが「 記憶違いの予防 」と「 丸暗記の労力が省ける 」という点でお勧めである。


今月の問題

 次の2式、 \[ \sin{x} + \cos{x} \tag{1} \] \[ \sin{x} + \cos{y} \tag{2} \] について「 これらも( 三角関数の )和の形をしているな 」という事にもなろう。検討せよ。

 (解答解説は次回に掲載予定です)


 「くどい、しつこい」 と、言われながらも書いております( そうなり過ぎ無い様にせねば。なり過ぎているとお感じになりましたら、是非とも苦情をお寄せ下さい。本当に下さい。下さるものは何でも良いのです。冗談です )。次回も宜しくお願い致します。


問題その2

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 国産万年筆は、特に国内で流通するものは、日本語を書く事を念頭に置いて設計製造されている事と思います。メーカーは、そのノウハウの蓄積もある事と思います。その意味でも、是非、国産万年筆をどうぞ。

 ( 私の場合特に、画数の多い漢字や、数式記法にある添え字等の小さな文字を書くときに備えて細字のペン先を選びました )


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