高校数学1ミリメートル

大方は教科書に書いてあることを、1mmだけ私流に述べているつもりの、1mm だけ役に立つかもしれない高校数学ブログ。クイズや練習問題有り ( 誤植も有り? )

Vol.25 内積1ミリメートル

 拙ブログを訪れて頂きまして、有難うございます。月に1~2回程の更新を心掛けます。

 御閲覧頂くに当たりましては、このリンク先ページの御一読をお願い致します

( お暇なときに、ケチでもお付けになりながら気分転換程度にお読み頂くのが宜しいかと・・・)


前回の問題の( 私の )解答解説


\( \vec{a} = ( a_1,\ a_2 ) ,\ \vec{ e_1 } = ( 1,\ 0 ) ,\vec{ e_2 } = ( 0,\ 1) \) のとき、

問題 (1) \( \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_1 } \) について、 \begin{align} \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_1 } &= |\vec{ e_1 }| |\vec{ e_1 }| \cos{0} \\ &= |\vec{ e_1 }|^2 \\ &= 1 \\ ( \because\ |\vec{ e_1 }| &= 1,\ \cos{0} = 1 ) \\ \\ \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_1 } &= ( 1, 0 ) \cdot ( 1, 0 ) \\ &=1 \cdot 1 + 0 \cdot 0 \\ &= 1 \end{align} (ベクトルの自身との内積は、そのベクトルの大きさ(絶対値)の2乗となる。成分による内積の計算では三平方の定理によってそれが分かる)


問題(2)\( \vec{ e_2 } \cdot \vec{ e_2 } \) については、問題(1)と同様に、 \begin{align} \vec{ e_2 } \cdot \vec{ e_2 } &= |\vec{ e_2 }| |\vec{ e_2 }| \cos{0} \\ &= |\vec{ e_2 }|^2 \\ &= 1 \\ ( \because\ |\vec{ e_2 }| &= 1,\ \cos{0} = 1 ) \\ \\ \vec{ e_2 } \cdot \vec{ e_2 } &= ( 0, 1 ) \cdot ( 0, 1 ) \\ &=0 \cdot 0 + 1 \cdot 1 \\ &= 1 \end{align}


問題(3)\( \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_2 } \) について、 \begin{align} \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_2 } &= |\vec{ e_1 }| |\vec{ e_2 }| \cos{ \frac{ \pi }{ 2 } } \\ &= 0 \ \ \ \ \ (\ \because\ \cos{ \frac{ \pi }{ 2 } } = 0\ ) \\ \\ \vec{ e_1 } \cdot \vec{ e_2 } &= ( 1, 0 ) \cdot ( 0, 1 ) \\ &=1 \cdot 0 + 0 \cdot 1 \\ &= 0 \end{align} (これらは「ベクトルが直交 \(\Leftrightarrow\) 内積が0」であることも示している。)


問題(4)\( \vec{ a } \cdot \vec{ e_1 } \) について、\( \vec{ a } \) と \( \vec{ e_1 } \) のなす角を \( \theta \) とすると、 \begin{align} \vec{ a } \cdot \vec{ e_1 } &= |\vec{ a }| |\vec{ e_1 }| \cos{ \theta } \\ &= | \vec{ a } | \cdot 1 \cdot \cos{ \theta } \\ &= | \vec{ a } | \cos{ \theta }\\ \\ \vec{ a } \cdot \vec{ e_1 } &= ( a_1,\ a_2 ) \cdot ( 1, 0 ) \\ &=a_1 \cdot 1 + a_2 \cdot 0 \\ &= a_1 \end{align} (これらは、\( \vec{a} \) の \( \vec{ e_1 } \) 方向成分を示している)


問題(5)\( \vec{ a } \cdot \vec{ e_2 } \) について、\( \vec{ a } \) と \( \vec{ e_2 } \) のなす角を \( \theta \) とすると、 \begin{align} \vec{ a } \cdot \vec{ e_2 } &= |\vec{ a }| |\vec{ e_2 }| \cos{ \theta } \\ &= | \vec{ a } | \cdot 1 \cdot \cos{ \theta } \\ &= | \vec{ a } | \cos{ \theta }\\ \\ \vec{ a } \cdot \vec{ e_2 } &= ( a_1,\ a_2 ) \cdot ( 0, 1 ) \\ &=a_1 \cdot 0 + a_2 \cdot 1 \\ &= a_2 \end{align} (これらは、\( \vec{a} \) の \( \vec{ e_2 } \) 方向成分を示している)


問題 (6) \( \vec{ a } \cdot \vec{ a } \) について、 \begin{align} \vec{ a } \cdot \vec{ a } &= |\vec{ a }| |\vec{ a }| \cos{0} \\ &= |\vec{ a }|^2 \ \ \ ( \because\ \cos{0} = 1 ) \\ \\ \vec{ a } \cdot \vec{ a } &= ( a_1,\ a_2 ) \cdot ( a_1,\ a_2 ) \\ &=a_1^2 + a_2^2 \end{align} (ベクトルの自身との内積は、そのベクトルの大きさ(絶対値)の2乗となる。成分による内積の計算では三平方の定理によってそれが分かる)


 因みに、ベクトル同士の演算で内積を意味する \( "\cdot" \) を \( "\times" \) と混同してはいけない。 どちらも同じでは無いかとお考えになる方も居られるかもしれないが、例えば、 \( \vec{a} \cdot \vec{b}\) と \( \vec{a} \times \vec{b} \) では全く意味合いが異なる。

 \("\times"\) は、ベクトル同士の演算では「外積」というもので、今のところ高校数学の履修範囲外のようだ(老婆心ながら、申し上げたく思う)。


 余談だが、(これは化学の話なのだが)中学生の時に理科の授業で私がノートに以下の様な式、  \[ 2H_{2} + O_2 = 2H_{2} O\]  を書いたとき、理科の担当教師が、「それではいけない。こう書くなら熱の出入りを書き加えなくてはならない」 とし、(水素が酸素と反応して水が生成する化学反応式は)次の様に(つまり、中学理科の教科書にあるように)、  \[ 2H_{2} + O_2 \rightarrow 2H_{2} O\]  と、書くように指摘を受けた鮮明な記憶がある。\("\rightarrow"\) と \("="\) について、 どちらも同じでは無いかとお考えになる方も居られるかもしれないが、両者は意味合いが異なる(と述べるに止め ようと思う)。

 そんなことを思い出すと、私は色々な意味で面倒な生徒だったかもしれないが、私にかかわった教師の方々には 良く指導をして頂いたと思う事が、しばしばある。


 今回の私の解答解説に付け加えるなら、数学の苦手な人や学ぶ機会の無かった人に数学を説明するなら、ある程度数学ができる人にとっては 馬鹿馬鹿しい程に簡単な例や極端な例を挙げて説明することが効果的と思います。

 そういった例題を手を動かして実際に計算することで養われる理解や感覚と言ったものがあると思うのです(私の個人的な考えです)。これからも 拙ブログでは、こうした動機からなる出題の機会が多くなると思います。

 上に挙げた記載は、その一例です。


今月の問題

 「以下の式を因数分解せよ」とは、少しばかり意地悪な出題かもしれないが、解いてみて頂きたく思う。 \[ ( m + 1 )( m + 2 )( m + 3 )( m + 4 ) - 3 \]
(解答解説は次回に掲載予定です)


 記念すべき(?)25稿目が、またしても手抜き解説と手抜き出題に見えてしまうかもしれなく「お前、やる気あるのか?」 とか言われそうで恐い。いやいや、 一所懸命に書いております。

 次回も宜しくお願い致します。


問題その2

 休憩しましょう。


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 ( 私の場合特に、画数の多い漢字や、数式記法にある添え字等の小さな文字を書くときに備えて細字のペン先を選びました )


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