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計算結果が"1"となる定積分の式の例 ( その3 )
( 以下、\(x \gt 0\) の場合を考えるものとする )
解答例 3_1
被積分関数が正弦関数の場合
\[\int_{0}^{x}\sin{t}\ dt\ =\ -\Bigl[\ \cos{t}\ \Bigr]_{0}^{x}\ =\ -\cos{x}\ +\ 1\ \]
ここで、\(-\cos{x}+1=1\) となるには、\(\cos{x}\) が周期関数であることを考慮すれば、\(x=\Bigl(n-\cfrac{1}{2} \Bigr)\pi \) である ( 但し、 \(n\)は自然数 )。故に、
\[\int_{0}^{\Bigl(n-\cfrac{1}{2}\Bigr)\pi} \sin{x}\ dx\ =\ 1 \tag{3_1} \]
解答例 3_2
被積分関数が余弦関数の場合
\[\int_{0}^{x}\cos{t}\ dt\ =\ \Bigl[\ \sin{t}\ \Bigr]_{0}^{x}\ =\ \sin{x}\]
ここで、\(\sin{x}=1\) となるには、\(\sin{x}\) が周期関数であることを考慮すれば、\(x=\Bigl( \cfrac{1}{2}+2n\Bigr)\pi \) と表せる ( 但し、\(n\)は 0 以上の整数 )。故に、
\[\int_{0}^{\Bigl(\cfrac{1}{2}+2n\Bigr)\pi} \cos{t}\ dt\ =\ 1 \tag{3_2} \]
解答例 3_3
被積分関数が正接関数の場合
\[ \int_{0}^{x} \tan{t}\ dt\ =\int_{0}^{x} \frac{\sin{t}}{\cos{t}}\ dt = -\Bigl[\ \ln{|\cos{t}\ |}\ \Bigr]_{0}^{x} =-\ln{|\cos{x}\ |}\]
\(-\ln{|\cos{x}\ |}=1\) となる\(x\) を求めるには、逆三角関数を使う必要があり、これは高校数学の範囲を逸脱するかもしれない。なので、結果のみを示す事にしようと思う。積分範囲が正接関数の不連続点を跨がないような解答例の一つを挙げるとすると、
\[ \int_{0}^{\cos^{-1}{(e^{-1})}} \tan{t}\ dt=1\tag{3_3}\]
尚、\(y=\cos{x}\) の逆関数表記は \(x=\cos^{-1}{y}\) であり、この式を数学表記の慣例として独立変数に \(x\) を、また、従属変数に \(y\) を割り当てて、\(y=\cos^{-1}{x}\) とすることが多いようだ。
今回の問題
問題
今回は三角関数の積分を扱った。ところで、三角関数と言えば、その、沢山ある公式の形の記憶は大儀である。公式の形よりは、むしろ導き出し方の方が記憶に残りやすいかもしれない ( 人によって違うのだろうが )。
そこで試しに、三角関数の合成の式を導出せよ。
( 答えは次回に解答例として掲載予定です )
( 次回も宜しくお願い致します )
問題その2
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