高校数学1ミリメートル

大方は教科書に書いてあることを、1mmだけ私流に述べているつもりの、1mm だけ役に立つかもしれない高校数学ブログ。クイズや練習問題有り ( 誤植も有り? )

Vol.15 数学的帰納法の練習 その1

ただでさえ苦手な証明問題。ましてや数学的帰納法なんて、と思われている方へ、私が贈る迷講義 ??


 拙ブログを訪れて頂きまして、有難うございます。月に1~2回程の更新を心掛けます。

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前回の解答解説

以下、\(n\) は自然数 ( 1以上の整数 ) とする。

初項 \(a\) 公差 \(d\) の等差数列 \(a_{n}\) の、初項 \(a(=a_1)\) から第 \(n\) 項迄の和は次の通りである。

\[ S_{n} = \frac{1}{2} n \{ 2a + (n-1)d \}\ \tag{1}\]

この (1) 式が任意の自然数 \( n \) に対して成立することの数学的帰納法での証明は、以下の手順である。

まず、\( n=1 \) のときに ( 1 ) 式が成り立つことを示す。これには、 \(S_{1}\) が \(a_{n}\) の初項 \( a ( = a_{1} ) \) と一致する事を示すと良い。1 項目迄の和 は、その数列の初項の値と一致する。

( しまった、当たり前の説明を書き過ぎてしまった )

実際に計算してみると、

\[S_{1} = a \]

となり、成立する。

ここで、\( n = k \) のとき成立すると仮定する。つまり、

\[ S_{k} = \frac{1}{2} k \{ 2a + ( k - 1 )d \} \]

が成り立つとの仮定の元で、\( n = k + 1 \) のときにも成立する事を示せば、全ての自然数 \(n\) で ( 1 ) 式が成立することを証明出来た事になる。

何故か?

「 \( n = k \) での成立を仮定するならば、\(n = k + 1\) のときにも成立する 」ことを示せば 「 \(n = 1 ( = k )\) で成立するならば \(n = k + 1 = 1 + 1 = 2\) で成立する 」 ことを示したことになる。

更に、\( n = 2 ( = k ) \) のときに成立するならば \( n = k + 1 = 2 + 1 = 3 \) で成立することを示したことになる。

更に、 \( n = 3 ( = k ) \) のときに成立するならば、、、と、\(n\) で成立するならば、その次である \( n + 1 \) で成立する事を示すことで、一般の自然数 \( n \) に対して ( 1 ) 式が成立することを証明出来るからである。


その、 \( n = k \) の仮定のもとで、 \( n = k + 1 \) での ( 1 ) 式の成立を示すために、ここでは、 \(a_{n}\) の初項から \(a_{k}\) 迄の和が \(S_{k}\) であるならば、それに対して \(a_{k+1}\) を加えると \( S_{k+1} \) となる事を示すことにしよう。

つまり、\(S_{k+1} = S_{k} + a_{k+1}\) が成立することを示す分けである。

計算してみると、

\begin{align} S_{k+1} =& S_{k} + a_{k+1} \\ =& \frac{1}{2} k \{ 2a + ( k-1 ) d \} + a + \{(k+1)-1\}d \\ =& \frac{1}{2} (k+1)[2a+\{(k+1)-1\}d] \end{align}

よって ( 1 ) 式は、\(n=k+1\) のときも成り立つ。故に、全ての自然数 \(n\) で ( 1 ) 式が成り立つ。
( 証明終わり )


 せっかくの機会なので、私なりの簡単な例題をもう一題。練習の機会と思って証明を作ってみて頂けたらと思う。
 

問題

等比数列の和の公式を数学的帰納法を用いて証明せよ。

( これまた教科書の例題に有ったらごめんなさい。解答解説は次回に掲載予定です )


 苦手とする人に、どの様に数学の証明を分かりやすく記載して説明するか、と考えると、まだまだ推敲が必要と思います。

 (「いや~、実に分かり辛い」と言われつつも書いている今日この頃です )


 次回も宜しくお願い致します。



問題その2

休憩しましょう。


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